75話 暴徒達の海岸②21世紀のBAD BOY

翌朝、ベッドの上で目を覚ます未開封。行き場のない未開封はピッコリの勤める屋敷に泊めてもらったのだ。朝食を残した未開封に驚くピッコリ。「残しおった…、あの未開封が飯ィ残しおったがな!」

そのまま、ふらふらと街へ降りていく未開封。すぐに疲れて塀にもたれ掛かってると、尻をヤギにつつかれる。そのまま坂を降りていこうとする未開封をさらに激しく突っつくヤギ。坂を突付かれながら降りきった未開封は、急に奇声をあげてヤギに襲い掛かる。

ヤギを押し倒して、間接を取る未開封。「マジ折る…マジ折る…」しかし、ヤギの飼い主らしき双子の女の子が現れ、悲鳴をあげる。「やっべ…」とそこから逃げる未開封。

商店街まで逃げてきた未開封は、どこからか聞こえるパトカーのサイレンにびくつき、再び「やっべ…」と漏らす。（あれ?でも…俺…やばくなくね?）

誰も自分のことを知らないんだから、基本的にやりたい放題だと思い込む未開封。寿司屋に入った未開封は、店主に「金…もってんですか？」と言われた事にぶちキレて、椅子を投げつけ、そのまま店をぶっ壊す。

「誤解ですって…一条さんたちとはただ幼馴染なだけで…」

なにか、タガが外れた未開封は逃げる途中でもめている中学生の一団を見つけ、意味もなくその中の弱そうな眼鏡を殴る。そして膝蹴りもする。「うるせえっ！！」その一団のリーダー、権田は未開封の胸倉をつかみ、未開封は反射的に権田の髪を掴む。しかし、未開封に後頭部を強打された眼鏡が痙攣をおこしたので、権田は喧嘩を中断し、あわてて病院につれて行くことに。

「なんぼでもやったんぞチンカス！」と、権田たちの背中に向かって怒鳴る未開封。権田達にからまれていた少年は戦々恐々としながら未開封を見る…。