生活衝百科2

ラッパー東京未開封( Smash Egg Records)(EX ZIGOKU-RECORD)が人生というクイズに挑戦します!!!正解したら褒めてくれ。

70話 月と星⑩悪戯伝説

刃物を手にしたシオンは、潜入した骨董屋の居間で、二人の男と対峙する。そのうち一人は、未開封が出版社で出会ったカメラマン耕平だった。「伯爵ハ…オマエラヲ殺セツッテンダヨー!!!」振り上げられる刃物。すばやく立ち上がり、それを叩き落とすもう一人のメガネの男。


追ってきたパシリは、メガネの男とシオンがもめてるのをみて、「やめろー!シオンさに悪戯するのはやめろーっ!!」と突っ込んでいき、男の背中に頭突きを食らわす。と同時に、天井から落ちてきたタライにぶつかる。


「なんだ!この白いのもキンケルの手下か!?」と狼狽する耕平に対し、家宅侵入したにも関わらず、「うるせー!おまーらどこのいたずらっ子だムギ!」とどなるパシリ。そのパシリの背後に、刃物を持ったシオンが迫る。耕平の「後ろ!」の叫びとともに反射的に、シオンに金的パンチを放ってしまうパシリ。「いたずらに指示をとばすな―――!!」


しかし、悶絶する事もなく立ち直ったシオンは手にした刃物を飛ばす。同時にメガネの男…成児も懐に忍ばせた札を飛ばした。刃物は壁に刺さり、札はシオンの前で裂け、突風となって襲い掛かる…。倒れるシオン。それを見たパシリは「いたずらするなー!」と再度絶叫し、卓の上に昇り二人に開脚キックを…。しかし、股から卓の角へ着地してしまい。痛みのあまり「痛ッ!」と叫ぶ。そのままバランスを崩し、畳の上に落ちたパシリの上に白いものが立つ。それは騒ぎを聴きつけてやってきたあの葉月だった。股関節がずれたかと思い、そのまま「ずら!」と叫びながら立ち上がるパシリ。


パシリに股間を頭突きされた形になり、悶絶して倒れてしまう葉月。畳の上で悶える葉月、壁にもたれて大声で笑い出すシオン。「シオンさ!どうしただムギ!」パシリが叫ぶ、「この人も笑い死にさせる気か…畜生!」耕平の言葉に「いたずらに不安をあおるなー!」と叫ぶパシリ。シオンに近寄り、その額に黄色い札を貼る成児。シオンの動きが止まる。「封印をしました…」


「あんた…!」「あ、いつぞやのいたずらっ子!なんでここにいるムギ!」「ここはあたしン家よ!」立ち上がったパシリと葉月。その時、パシリの後頭部にタライが落ちてくる。「じゃあどういうことムギ!」シオンを指差しながら怒鳴るパシリ。「オレ達のせいじゃない…」耕平はふすまを開く、そこにはシオンと同じように札を貼られた太った男の姿が…。「この人はオレの上司だ。あんたの知り合いと同じで成司が貼った札が無けりゃ、笑い死にするまで笑わされちまうんだ…」「だ、誰がこんな悪質なイタズラを!」


「耕君、この人に知らせる必要はありません。いたずらに騒ぎを大きくしても犠牲が増えるだけです」と成児。パシリの後頭部に再び落ちるタライ。ジャンプして痛みを逃している葉月。「あんたの知り合いはオレ達がなんとかするよ…どうか今日のところは引き取ってくれないか」と、パシリの頭に手を置く耕平。「オレの友達や同僚、じいちゃんも帰ってこないんだ」「じゃあ、なおのこと警察をよべムギ!日本は法治国家ムギ!」と怒鳴るパシリ。「残念ですが、これは悪戯でも犯罪でもない。普通の人間の手に負えない…この世のものではない恐ろしいものの成す術です…私達におまかせください」光るメガネ。「なっとくいかねぇよ!!」と叫ぶパシリ。その後頭部に、タライが3連発で落ちてくる。


「行きましょう、お兄様たち」。タライを落とす紐を引きながら葉月が言う。「ま、ま、ま…」パシリの頭に立て続けに落ち、凹んでいくタライ。「…帰りに新しいタライも買わなきゃね」「ちょ…まてよ!」タライをパンチで飛ばし、3人を追いかけていくパシリ。しかし、3人は耕平の運転する車に乗りどこかへ行ってしまった。


再び、マルミ堂の前に立ちつくし、「こんないたずらな自営業が許されるはずないムギ!!!」と憤慨するパシリ。「まぁまぁ」「まぁまぁじゃねぇつの!…?」怒り心頭のパシリに声をかけたのは、葉月が連れていた小さな変な生き物、はいじだった。「おぬし、ちょっと付き合ってくれんか?」