生活衝百科2

ラッパー東京未開封( Smash Egg Records)(EX ZIGOKU-RECORD)が人生というクイズに挑戦します!!!正解したら褒めてくれ。

61話 月と星②「「ボクシング」で勝つ」

飛び出したパシリにシオンのハイキックが飛ぶ。直撃ではないが喰らってしまうパシリ。「ボクシングじゃねぇのかよ…」と天城をにらむエース。


天城は、ロープまで後退するパシリに「ボクシングでやるか、喧嘩でやるか選べ」と言い放つ。「ボクシングで勝つ!」と再び飛び出していくパシリ。しかし、今度は前蹴りが直撃…。再び、ロープ際まで吹き飛ばされるパシリ。


不安そうな顔で「オオヤサン!」と、天城のほうへ向き直ったシオンに向かって「なめんなムギ!」と突っ込んでいくパシリ。大振りのハンマーパンチがシオンの頭部へあたるが、シオンはなんとも無い。やけくそになったパシリは拳を振り回し続けるが、どれも効果がない。「腕が下がってる!」というエースの忠告も届かず拳を振り回し続けるパシリ。


しかし、再び間合いが開き、パシリがシオンの出した拳を振り払ったとき、シオンは苦痛に顔を歪める。そこでゴングがなる。天城の元に戻ったシオンは拳を痛めていた。


「なんで効くパンチと効かないパンチがあるんだ…?」疑問に思ったエース。「パシリちゃん、ちゃんと拳握ってる?」と訪ねる。「あっ…」と気づくパシリ。「後、当てる瞬間ひねってみな」とアドバイスするエース。


2ラウンド目。上下に打ち散らされるシオンのキックと右ストレートのコンビネーションに苦戦するパシリ。「頭振れ!」という天城のアドバイスを受け、ようやく「それっぽい動き」をし出すパシリ。パシリはかってグランドキャニオンで血まみれになりながら猛牛と戦った事、兄と見ていた黒人チャンピオンのボクシングの試合、羽を開いたまま猫に咥えられた鳩、を思い出す。


腕を広げ、ノーガード状態になるパシリ。「なにやってんだ!」
しかし、あっけにとられたシオンは、肩に叩き込まれたジャブ一発でぐらつく。
途端に、鋭い動きを見せはじめたパシリ。シオンの攻撃が全て寸での所で見切られるようになる。交わしざまに横に回りこんだパシリは、シオンにレバーブロウを叩き込む。大量の唾液を吐き出したシオンは、そのままめった打ちになり、2ラウンド終了のゴングが鳴る。


「ボク…。途中イヤヨ。途中デ終ワル。人殺シ。逃ゲル。迷惑…モウイヤ…」
心配する天城に向かってそう言葉を吐き出すシオン。額からは血が流れ、顔にはあざ。最終ラウンド。


「…!」聞き慣れない言葉を叫び前蹴りを放つシオン。拳を下げて受け止めるパシリ。しかし、片方の足が跳ね上がり、第二撃を放つ。額を切るパシリ。しかし、着地したシオンにすぐにパシリが襲い掛かる。両腕でガードを固めるシオンに向かってのびるストレート。パシリの拳は回転し、ガードの隙間をこじ開けシオンの頭部に直撃…。


倒れるシオン。「カウント!」と叫ぶエース。天城はカウントをするが、途中で止める。シオンは気を失っていた。(すげぇもんみた…)と思いながら、シオンを運ぶのを手伝うエース。「血…とまんないや…」とぽつりと呟くパシリ。


時間が経ち、リングの下で夕食を囲う天城とパシリ達。パシリは5リットルのペットボトルを飲み干す。そこに上の階から降りてきたシオンが加わる。「病院いかなくていいの?一応…」と言うエース。しかし笑いながら「ビザナイカラ病院無理!」と返すの聞いて、彼を預かる天城への疑問は増すばかり。「基本的な事教えてないし…ほんとにボクサーなんですか…?」と言われ、嫌そうな顔をして弁当をほおばる天城。


「シカシ、強イネ!男ゥノ中ノ男ゥネ!」とパシリの肩を叩きながら言うシオン。「高田?」と小さく突っ込むエース。パシリは2本目のペットボトルを飲み干し、「パシは女の子ムギよ」と言う。「お前、メスだったのか…」と驚く天城。「メスムギよ」