生活衝百科2

ラッパー東京未開封( Smash Egg Records)(EX ZIGOKU-RECORD)が人生というクイズに挑戦します!!!正解したら褒めてくれ。

60話パシリのザ・バイオハンター改め、月と星①拳街道一直線

どうしても外人と試合がしたい。そう天城に申し出るパシリ。パシリの頭には自分を蹴り倒したエルフリーデの姿が浮かんでいた。「背の高い外人じゃなきゃやだよ!」


「…理由を言え」と切り返す天城にパシリはどうしても勝ちたいやつが居ると答える。「それは喧嘩でか、ボクシングでか」という問いにパシリは「どっちでもいい!」と返す。天城は難しい顔をした後、「明日まで待ってくれ」と言う。「怒られると思ったか?俺もボクシングを始めたきっかけなんて似たようなもんだ」


家に帰ると、サムからの電話がかかってくる。「今?鎌倉だよ!この街シメッまでかえらねーからな!エッ?兄ちゃんじゃねーんだからかえらねーつったらかえらねーぞ!」


その晩、パシリは不思議な夢を見る。リングの上。やたらまぶしいスポットライトの中、足元を埋め尽くすほどたくさんの人間が倒れていて、その中で傷だらけの自分一人だけが仁王立ちしている夢…。「へんなゆめ…」寝床で目覚めたパシリはあくび交じりにつぶやく。


その頃、天城は未開封とパシリがとりそばを喰った中華料理屋の2階に居た。3畳ほどの部屋の中、一人片手腕立て伏せをする上半身裸の男がいた。「オオヤサン、ボク、ちょーどカラダなまってたヨ」ウインクをして親指を立てる男。「相変わらずいい奴だな、シオン」


パシリはジムに向かう途中で、未開封の同級生の両親が経営する肉屋の横を通る。荷物を運んでいたおばさんを手伝うパシリ。「早く、お兄さんの就職が決まるといいね」といわれ、お金をもらう。


パシリは町が一望できる団地の階段に立っていた。「この町しかねぇっていってたじゃんかムギ…」遠くに見えるシートを被った鉄塔。眼下に見える野球場と橋。「カァァムバァァック!!」と叫ぶパシリ。その声に驚き、橋で歩いていたおばあさんがコケる。「あれえ…未開封ンとこの…」


夕刻のハゲ天ジム。リングの上で演武を行うシオンを見ながら天城は悩んでいた「オレがこいつのセコンド兼審判やったら、誰があいつのセコンドやるんだ…?」やがてジムの戸が開いた。現れたのはエースとパシリだった。エースがボクシング経験があると聞いた天城は「…どうやら問題解決だな」と胸をなでおろす。


「こいつは、シオン。オレが面倒見ている人間だ。東南諸島…南のほうから来た。ババン拳法つうれっきとした格闘技の使い手だよ」「パパン拳法ヨ、オオヤサン…」


聞いたことない拳法に戸惑うパシリとエース。「しかも割りに背が低いムギ…」しかし、そんな二人に笑顔で「ボク…クニデヒト殺シタヨ…」とのたまうシオン。


心配するエースに向かって、「大丈夫…にいちゃんもサムさんも、お母さんもお父さんも負け犬じゃないよ」と拳をあわせながらつぶやくパシリ。


ゴング。「ボクシングだよな…?」ゴングを持った天城に向かってたずねるエース。
飛び出していくパシリ…