54話パシリのザ・バイオハンター③第2ラウンド

前回まで

パシリの頭突きを食らった少女は、目から星がでる。ふらふらした少女を更に殴ろうとしたパシリだが、抱きつかれてしまう。「クリンチ!!?」と焦るパシリ、もがくうちに二人して土手を転がり落ちてしまう。

「お前が俺で―――!!!」土手の下で、パシリは少女に向かって拳を大振りし続ける。かろうじてかわし続ける少女、彼女が盾にした看板を粉砕するパシリの拳。天城の言葉を思い出し、ジャブを放つパシリ。白い拳は少女にあたり、動きを止める事に成功する。
しかし、とどめのフックを放とうとするパシリの腕がつかまれた。

パシリの腕を掴んだのは、丸メガネをかけた金髪の女性。少女は女性のことを、エルフリーデと呼んだ。

「とめんなー!!とめんなー!!」と、怒るパシリに向かってエルフリーデはどこからともなく現れたコウモリの大群を飛ばしてくる。コウモリに噛み付かれるパシリだが、全身筋肉の白い体はかまわず蹴散らしながら前進、愕然とするエルフリーデの眼前に。天城から教わった必殺パンチ…アッパーを放とうとする。

「地面すれすれまで拳を下げて、ひざを使って突き上げる!!ムギ!!」風を切る音…しかし、背の高いエルフリーデのあごには拳は届かず、エルフリーデのブーツを顔面に食らったパシリは目から星が出て、よろめきながら川に落ちてしまう…。