52話 じゅんくん④キャブラー投稿作品〜サムと水銀燈（ハウルと動く城）〜

サムの前に現れた黒い人形は水銀燈と名乗った。シカトしようとしたサムだったが、羽を飛ばしてきた水銀燈にキレ、「なめてんのか!」と追跡を開始。デパートの搬入用エレベーターまで追い詰める。

エレベーター内で、水銀燈に向かって覚えたてのワンツーを繰り出すサムだが、ことごとくかわされてしまう。カッとなってボクシングを忘れてとびかかるものの、まったく問題にならない。やがて、水銀燈はエレベーターの壁の鏡に消えてしまい、サムも鏡に引き込まれる。無人のエレベーターだけが最上階についた。

サムは、逆さづりになった廃墟にたどり着く。そこでボロボロのぬいぐるみたちに囲まれる。ボコボコにされながらハゲ天ジムの会長の「基礎体力が足りないから、まだスパーリングはさせられない」という言葉を思い出す。なんとか地面の砂をかけ、その隙にぬいぐるたちの頭を打ち抜くサム。バラバラになっていく彼らの後ろから再び水銀燈が現れる。ぶん殴ろうとしたサムの足元から巨大なドラゴンのぬいぐるみが現れ、サムは喰われそうになる。そんなサムに水銀燈は指から出た光をぶつける。

パワーがみなぎるのを感じたサムは、ドラゴンを放り投げ、廃屋にぶつけ動けなくする。水銀燈はサムに自分の兵隊になり、真紅を倒す協力をしろと命令する。そうすればサムに先ほどの力、人口精霊「メイメイ」を与えると…。

「誰にむかっていってんだてめー！」とキレたサムは再び飛び掛るが、とたんに強風に吹き飛ばされる…「頭の悪い子」。

デパートの中でのびていたサムは、自分を売り物だと勘違いした従業員を殴り倒し、外へ。夕闇の中、真っ黒になったデパートが自分を笑ってるように見えた。